その9


ついに…きてしまった。
線路だけが撤去されて、後は木だけ腐ってるっていうこの状況…

ここ、渡れって…?!


案の定ガーター橋のようだ。
鉄を駆使して先へ進む。


樹木が足場が何処にあるのか目測を邪魔してくる。
あの木が生えてるあたりは大分気を遣った。


うっひょー!


何とか渡りきる。
不思議と死にそうな気はしなかった。
まあ逆に恐怖を覚えないことが後々オレをとんでもない目に遭わすんだろう…


渡りきったらすぐに第一境トンネルが登場。
初め出口は見えなかったが2回くらい曲がってようやく見えた。

そして、出口に、この光景が待っていた。


トンネルとトンネルの間。
ミドリの楽園。

連続で危なそうな場所を越えた後のこの景色はあまりにも美しすぎた。


振り返った景色。
このトンネルとトンネルの間に挟まれた狭いこの場所にある、閉塞感と同時に存在する開放感、そして優しい緑に包まれた安堵感が、まるでここが自分だけの秘密基地のような錯覚にすら陥れた。

同じアングルなのに写真を数十枚撮ってしまった。


檜村トンネル。短いトンネルだ。


氷川側からの坑口。
頑張れば堀割でも済みそうな気はする。


トンネルを抜けて右手に目を遣ると滝があった!
オレこの周辺好きだわ。


そして次のトンネルがお出ましした。
第五小留浦トンネルだそうだ。第五…ってあと5つあるんか笑

小留浦は「ことずら」と読む。
国道には琴浦(ことうら)というバス停や橋があるが、おそらくこれが転訛したものだろう。


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